来年9月27日より、南アフリカのヨハネスブルグで行われるワシントン条約締約国会議(加盟国は181カ国)。開催まですでに1年を切り、カウントダウンが始まった。ワシントン条約の〈附属書Ⅰ〉に掲載されれば貿易は一切禁止となるが、今、話題に出ているのは〈附属書Ⅱ〉で、輸出国政府の発行する“輸出許可書”等があれば貿易は可能だ。
先日、業界を駆け巡った“アメリカウナギ(アンギラ・ロストラータ種)絶滅危惧種リスト入り回避”というニュースは、それなりのインパクトを与えた。分かりやすく言えば、日本の環境省がニホンウナギを絶滅危惧種としてのレッドリスト入りを却下したという状況だが、このアメリカ合衆国魚類野生生物局(英語:United States Fish and Wildlife Service、略称:FWS)は、関係筋の話によれば「日本の環境省とは比べ物にならないほどスケールは大きい」と言い、また専門家曰く「今回、却下したFWSは、ワシントン条約への提案の決定権もある。それだけにアメリカウナギの提案が見送られる可能性は高くなった」としている。
それでは業界に一番、関連のあるニホンウナギはどうなのか?「アメリカでは掲載提案する場合、必ずパブリックコメントをかける」(水産庁)なかで“ニホンウナギ” “類似種”はパブコメの対象になっておらず、(アメリカが)提案する可能性は低いと見られている。そんな、ほっとする話も聞かれるが、あくまで“アメリカウナギはアメリカウナギ”、“ニホンウナギはニホンウナギ”と分けて考えなければならない。
関係者の話では、“追加で検討をする種について再度パブコメをかけ、提案するケース”、“環境NGOなどが『類似種も提案すべき』『ニホンウナギも提案すべき』といった意見を寄せた場合、そのコメントを受け、改めて提案するかどうか判断する可能性”、あるいはアメリカが提案しなくても、アメリカと意識や関係の深い国に提案させる場合もと、まだまだ予断を許さない。提案されれば、“附属書掲載”の賛成に回る国が多い、との声は多い。“提案されなければ、ひとつの山を越えた”とのコメントもあるだけに、動向が注目されるが、現段階では50/50だ。
ただ、ワシントン条約掲載有無にかかわらず、これまで野放図だった“ウナギ資源管理”は当然のように、これからも続けていかなくてはならない。各国地域の“資源管理法”も参考しながら、未来永劫、美味しい鰻を食べられる、古い歴史を持った日本文化を継承していきたいものである。








